星のカービィ
デデデでプププなものがたり <漫画・雑誌・書籍> | |
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読み: | ほしのかーびぃ ででででぷぷぷなものがたり |
英名: | (Kirby of the Stars: The Story of Dedede Who Lives In Pupupu) |
著者: | ひかわ博一 |
出版社: | 小学館 |
分類: | 連載漫画 |
連載誌: | 第1期:コロコロコミック 他 第2期:コロコロアニキ→コロコロオンライン(週刊コロコロコミック) |
連載期間: | 第1期:1994年度5月号~2006年度11月号 第2期:2017年12月(2018年冬号)〜連載中 |
単行本数: | 25巻+傑作選8冊、25.5巻 |
星のカービィ デデデでプププなものがたりは、ひかわ博一による星のカービィを題材としたギャグ漫画。略称は『デデププ』[1]『ひかわカービィ』など。
1994年からのコロコロコミックでの連載期間は12年7ヵ月とカービィ漫画の中でも長い。単行本全25巻に加え、付録冊子の25.5巻やアニキ連載再開後の回も収録した傑作選が現在発売されている。
概要[]
月刊コロコロコミックで1994年度5月号より連載が始まった、ひかわ博一によるカービィシリーズを題材とした漫画。キャッチコピーは「パワフル(ほのぼの)ギャグがさくれつ(いっぱい)」。連載期間も長く、カービィシリーズの漫画としては、一、二を争う知名度を誇る。最も連載誌が多かった時期には『別冊コロコロコミック』・『てれびくん』・『小学四年生』・『小学六年生』・『てれコロコミック』にまで連載されていた。絵柄はとても丁寧で、可愛らしい。漫画を連載し始めた頃はカービィの書き方について「こんな丸だけのキャラクター、どうやってかいたらいいかずいぶん苦労しました。」と苦労していたことを、20巻の作者のことばで書いている。
プププランドでのカービィとデデデ大王とその仲間たちとのドタバタコメディがメインテーマ。さくまカービィほどはカービィはわがままな性格ではなく、見た目からすると穏やかな方で、まったりとしたギャグ・パロディ・時事ネタが多いものの、実際にカービィがやる行動はかなり凄まじく、デデデ大王はほぼ毎回巻き添えをくらったり、酷い目に遭わされている(ニードルで突き刺す、クラッシュやトルネイドで吹き飛ばす、マイクで歌う、ボムを投げまくる、バーニングやファイアで燃やすなど)。
連載初期は、『星のカービィ 夢の泉の物語』の設定に忠実で、デデデ大王がプププランドの秘宝「スターロッド」を奪い、カービィとチービィがそれを取り戻すと言うストーリーであったが、2巻辺りから一話完結型の日常を題材としたストーリーに変わり、それが以降続く。特技・個性のある敵キャラ1人を中心として話が作られる事もしばしばある。
作者の絵が全巻を通じて変化しており、特にそれはカービィに於いて顕著。1・2巻ではカービィは目が細長く、腕も先がややとがり気味など、当時の公式設定にかなり忠実に描かれているが、8巻辺りから目が丸みを帯び、光の反射が輝きとして描かれるようになり、それに伴い、表紙絵もどんどん派手になって行き、10~18巻辺りでは表紙絵には実写を用いたり、キラキラと輝く演出が入れられたり、カービィもとても可愛らしく描かれるようになる。21巻辺りからカービィの足がやや小さめになる。だが、23巻表紙絵で突如、背景の輝くエフェクトが入れられなくなり(ファンへの年賀状イラストの使い回し)、24巻第2話から、サブタイトル絵の背景がほぼ真っ白になり、24巻第7話からカービィの目の輝きが全く描かれなくなる。そしてコマの背景などに使用するトーンも殆ど使われなくなり、25巻で最終巻となってしまう。
連載終了・再開[]
上述の絵柄の変化の原因についてはネット上で様々な憶測があったが、2017年にその原因がひかわ博一本人より語られた(詳細はひかわ博一の記事を参照)。
その後コロコロコミック本誌での連載終了から11年後となる2017年12月、長らくぶりの描き下ろしが雑誌『コロコロアニキ』に掲載される。その後も複数の特別編を経て2018年6月に正式に再び連載が開始し、2021年3月でコロコロアニキが休刊した後は「コロコロオンライン」で不定期に連載。2022年4月からはコロコロオンライン内の『週刊コロコロコミック』で定期連載が再開し、現在も隔月15日で更新がされている。2022年10月28日からは毎週火曜(初回のみ特別に金曜に公開)に過去の連載作品も第1話から掲載されるようになり、それに伴って完全新作も火曜日に公開されるようになった。2024年3月15日〜18日までの4日間には、週刊コロコロコミック2周年を記念してその時点で公開されていた全話が無料公開された。2024年10月に週刊コロコロコミックがアップデートされると、過去の連載作品とオンラインでの連載分が分離された。前者はサイト内コインを払えば25巻まで全話読めるようになったが、毎週の更新の掲載は行われなくなった。後者は「アニキ編」というタイトルが付けられ、それまでに公開された話は全て無料で読めるようになったが、最新話は有料になっている。
2018年3月からは、過去のエピソードを厳選しまとめた傑作選が発売開始。アニキやオンライン掲載分の新たな回もそちらに収録されている。2021年からは海外でも、これらを英訳したものが『Kirby Manga Mania』の題でViz Mediaより発売されている。今までの単行本も2020年9月からSoleil Mangaより『Kirby dans les Étoiles』の題でフランス語版が発売されており、2025年1月現在でてんとう虫コミックス24巻まで訳されている。
再開後はデデデが被害を被る頻度は減少し、カービィがその回の主題となるテーマを持って来て変な試行錯誤をするという回が多い。新たに連載終了に至るまでのエピソードを自虐ネタとして使うようになった。物語中にはカービィ・デデデ大王・ポピーブロスSr.が4コマを除き、毎回登場している(ただし、ポピーブロスSr.はちゃお2018年4月号内の2ページ漫画では登場しなかった)。一方で連載終了後に新登場したキャラは出ても1話限りのゲストやモブくらいの役回りであり、レギュラーキャラとして増えたのは連載開始時期からしばらくしてからメインキャラとなったメタナイトくらいである。昔のキャラクターが登場する事が多く、「64」以降の作品のキャラはほとんど登場しない。
登場人物[]
- カービィ
- 本作の主人公。宇宙一の脳天気者。食べること、歌うこと、寝ることが好き。キャラを吸い込むと、その技をコピーできる特技を持つ。いつもプププランドの住民に迷惑を掛ける問題児ではあるが、デデデ大王曰く「根はいい奴」なので、周りから本気で忌み嫌われる事はない。一人称は「ぼく」。語尾に「ペポ」を付ける。喜ぶ時はしばしば「ペポーイ」などと言う。もちろんボケ担当だが、まれに弱いツッコミをする事もある。デデデ大王とは、ライバル且つ友達のような関係。デデデ大王との喧嘩では必ずと言っていいほど彼が勝つが、本気で怒った大王には手も足も出ない。ジャンケンではグーしか出せないので、コピー能力を使う事もある。アイドル歌手を夢見ている。髪を生やす事が第一の目標。
- デデデ大王
- プププランドの王様。カービィのライバル。王様なのに滅多に政治的行為を働かず、住民を困らせる事も多々あるので、非常に人望が薄く、支持率も低い(3巻11話など)。我儘でケチでせっかちな性格。語尾に「デ」を付ける。一人称は「おれさま」。稀に「おれ」「わし」とも言う。作品の途中までは比較的リッチな生活を送っていたが、度重なる贅沢が祟り、貧乏暮らしを送る羽目になる。カービィとの喧嘩では当然のように負けてしまうが、非常に高い体力と生命力を誇り、滅多な事では死なない。ボケ・ツッコミ両方を担当する上、やられ役もこなすキャラ。ラストでは大抵、散々な目に遭う凶運の持ち主。ペン習字7級の資格をもっている。終盤には、ヒーロー基地の司令官、学校の校長、テレビ局のプロデューサー、警察署の署長など様々な役で登場した。カービィは連載中わかりやすく顔が変わっていったが、デデデも負けず劣らずである。人生すごろく(元ネタは人生ゲーム)をなつかしいと言っていることから、作者と同世代のような設定があると伺える。連載再開後は理不尽な目に遭う事が殆どなくなり戦闘力もカービィと同程度に向上するなど扱いが良くなっている。
- ポピーブロスSr.
- デデデ大王の一番の部下。通称「ポピー」。自堕落で不規則な生活をする大王に手を焼いている。爆弾作りの名人であり、花火制作も手掛ける。爆発する目覚まし時計も作った。小生意気な弟であるポピーブロスJr.がおり、彼に「自分がプププランドの王に出世した」と嘘をついた事がある(3巻1話)。作中で最も重要なツッコミ役だが、真面目であるが故に天然ボケをかます事もある。一人称は、デデデ大王に対しては「わたし」で、それ以外は「ぼく」。稀に「おれ」とも言う。ファッティホエールのようなボスキャラに憧れているが、いざ自分がボスキャラの役を担当しても、何処か弱気な面を出してしまい、大王にツッコまれる(10巻の冒険のラスボス、19巻の夢の泉のボスの代理、23巻のミスターXなど)。4巻のコックカワサキ初登場回からキャラデザが変わり、首にフリルが付き、腕の描かれ方が変わった。
- チービィ
- 初期(1・2巻)に登場していたカービィの保護者的存在。詳しくは当該項目参照。
- リック
- カービィの友達。力強く、食いしん坊だが、カービィ程食べるシーンは多くない。ツッコミが多いが、カービィと一緒になってボケることもしばしば。よくカービィに毛を刈り取られる。
- クー
- カービィの友達。クールでカッコいいが、ナルシストな面がある(4巻p181「おれは頭もいいし、かっこいいし、性格もいいし、これといって望むことはないんだ。」、21巻p71「もともとかっこいいおれにはあまり必要ないんだが、(エステをすることで)念には念を入れてさらにかっこよさにみがきをかけようと思ってな。」)。そのカッコよさからプププランドの住民には人気があるが、ひとたびカービィが頭の毛を燃やすと幻滅されてしまう(3巻p177)。ツッコミも多いがボケをすることもある。クークリーンにされると傷つく。カービィに羽をとられることが非常に多い。
- カイン
- カービィの友達。いつもぼーっとしている。アニメと違い、「んぼ」程度しか喋らず、リック・クーに比べ非常に台詞が少ないが、出ているコマは意外に多い。しかしキャラが増えるにつれて出番が減っていった。体、特に口の中を洗濯機・風呂・牢屋・寝台車・救急車など様々なことにカービィによって使われる。また他の仲間と居る都合上、陸上でのシーンが多く、ゲームと同様に地上でも普通に移動できる。海に帰りたいと言う願望がある(4巻p183)。
- グーイ
- カービィの友達。の~んびりして、マイペース。カービィといっしょに暮らしている。当初は敬語で話していたが、途中から「グーイ!」としか言わなくなった。実は、2巻でデデデの新しい手下の中に混じっており、6巻にもお土産の中にグーイが混じっている。
- チュチュ
- お転婆な女の子で怒ると非常に怖い。カインに代わってリック、クーとセットで出る事が多い。連載中盤以降は出番が激減するが、「プププ乙女チックランド!?」(9巻)や「チュチュの花むこ探し」(11巻)などメイン回があり印象に残りやすい。アドレーヌ、リボンとセットで出ていることもある。初登場は9巻。最終回間近には、音楽の先生、戦隊ヒロイン、スケバンなどで出ていた。
- ナゴ
- 非常に珍しい(約30000分の1)オスの三毛猫。水が苦手。怒ると目を見開き毛を逆だてる。リックとキャラが被っているせいか、かなり地味な扱い。初登場は9巻。
- ピッチ
- クーに憧れる小鳥。カービィにはクーとまとめて羽を抜かれたりしていた。ナゴと共に出番が少なく、「流そう!感動の涙!」(25巻)ではそれをネタにされた。実はお母さんが登場している。初登場は9巻。
- アドレーヌ
- 絵の修行に来た女の子。12巻で初登場(ただし「アド」表記」)。カービィに天使の服を着せたり(21巻)、デデデから猛アプローチを受けたり(17巻)した。デデデを「デデの旦那」と呼び、カービィを「カーくん」と呼ぶ。
- メタナイト
- 謎の仮面の剣士。登場は2巻からだが、出番は少なく決まった設定も持たないゲストキャラ的存在だった。当初はデデデの手下で礼儀を重んじる堅物だが、以降は侵略者役が多かった。連載再開後はクールでミステリアスな人気者として出番が増えてきており、作者も人気キャラだからいっぱい出したいと語っている。
単行本一覧[]
上記のほか、関連する書籍で「星のカービィ デデデでプププなシールブック」 (ISBN 978-4-09-735572-4) が2019年7月12日に発売されている。
単行本未収録回[]
単行本に収録されていない回もいくつか存在する。「星のカービィ デデデでプププなものがたり/単行本未収録回一覧」を参照。
その他[]
- 2010年9月からViz Mediaより北米向けにウェブページに翻訳公開されていたが、2011年5月に削除された。それゆえ、北米でも日本のカービィの漫画の中でデデププが比較的有名なようである。前述のとおり、2021年6月からは北米向けに翻訳された傑作選が正式に発売されている。
- 2007年以降の版の単行本では、「Tentomusi CORO CORO COMICS」の文字が枠で囲まれている。
写真は2003年発行の18巻
- 『コロコロアニキ 2018冬号』の付録としてタカラトミー系列が発売している商品であるTCG「デュエル・マスターズ」に登場する呪文カード《ドンドン吸い込むナウ》のイラストをカービィに置き換えたものをひかわ博一が描き下ろしたカードが付いていた。なお、「ひかわ博一の連載漫画のキャラ」としての登場のためか任天堂、ハル研究所、株式会社ワープスターの版権表示やコピーライトマークは存在しない。
詳細は、「デュエル・マスターズ」を参照。
- コロコロコミック誌面上で掲載されたカービィ漫画としては初めてのものではなく、それ以前に中西早苗によって掲載された読み切り漫画が存在する。
外部リンク[]
画像[]
脚注[]
- ^ 『星のカービィ』公式Twitterでもこの略称が使用されている(参照ツイートの画像内)。
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